戯 言 日 記 (01/2004〜)
12月24日(FRI)
「300MB」
HPの容量が300MBまでOKになった。これで画像のアップをあまり気にしないでできる。そこで「ALBUM COVER ART」をとりあえずスタートさせましたた。気に入っているジャケットを中心にボチボチと。まぁ、ヒマ潰しにでも覗いてみて下さい。
12月18日(SAT)
「廃盤屋の思い出」Vol.3(横浜編)
この「漁盤日記」は89年12月から始まっており、そのトップは「ディービィーズ」(横浜)である。ジャケット、盤質共に最高クラスの物を揃えていると、評判の店である。但し、それなりに価格もしっかりしている。横浜は、東京の帰りにどうしても時間の余裕がつかず、行くことができないので、リストを送ってもらっていた。
ここで最初に買ったレコードはB・ミッチェルの“A SURE THING”(RIVERSIDE414、#16,000)である。このレコードは87年発行のSJ誌「ジャズ名門レーベルのすべて」のRIVERSIDE編のなかで紹介されたが、ジャケットが掲載されていなかった。ジャケットが入手されていなかったのだろう。だから、この盤の存在を知らなかった僕はこれは「レア盤に違いない」と早合点し、「ディービィーズ」のリストで発見した時、ちょっと値段は高かったが、すぐ注文を出した。
初めて見るジャケットに値段の事はすっかり忘れてしまった。悲しい習性なんですネ。その後、数枚を「ディービィーズ」購入したが、いつのまにか縁遠くなってしまった。
少し前ですが、ある円盤屋で中身は確認していませんが、1/3の値段がついていた。最近は、以前と違って人気盤とそうでない盤の価格格差が広がっているのかもしれません。それとも、全体に落ち着いてきたのでしょうか?そう願いたい。
12月11日(SAT)
「廃盤屋の思い出」Vol.2(東京編)
ある時、「ラスト・チャンス・レコード」(北沢)から、歩いて20分?のところに「エボニー・サウンド」というジャズとロックの円盤屋を知り、「ラスト・チャンス・レコード」のついでに寄ったことがある。ここは、値段が比較的低く抑えられて、状態のいい物があれば、美味しかった。調べてると、やはり、91年1月13日、「ラスト・チャンス・レコード」のついでに寄っていました。ここでは、D・バードの“FREE FORM”(NY盤#4,800)、B・ミチェルの“Smooth As The Wind”(BGP#6,800)を買っていました。この後、2、3回、行った記憶がありますが、記載が無いので、収穫がなかったか、書き込みを忘れたのでしょう。この他では、高田馬場の「レコード・ギャラリー」に一度だけ立ち寄った。丁度、マスターが昼の食事に出かける時であったが、快く店を開けていただいた。この時、確かJ・ルイスの“GRAND ENCOUNTER”を買った記憶がありますが、ノートには、記載がない。いい加減なものである。また、コレクターズ、八月社も記憶がありますが、何を買ったか、失念している。
12月5日(SUN)
「廃盤屋の思い出」Vol.1(東京編)
「ヴィンテージ・マイン」が閉店するそうである。かって東(東京)の「ヴィンテージ・マイン」、西(大阪)の「ミュージック・マン」ともいわれた廃盤屋である。僕も数回、行った記憶がある。1989〜97年頃まで、何処で、何を、いくらで購入したか、ノートに記録を取っていたので、久しぶりに見てみた。
最初に「ヴィンテージ・マイン」に行ったのは、92年1月23日。記録では、同じ日に「ラスト・チャンス・レコード」(北沢)にも行っていた。「ラスト・チャンス・レコード」はその前々年?に行ったが、さんざん探した挙句、所在がわからず、諦めかけていたところ、最後の最後に尋ねた駅前の八百屋のおばさんの「そう言えば、男の人達ばかりが、朝早くから行列を作った店があったけ」の一言でピンときた。その場所は、なんと何度も何度も前を通ったシャッターの降りた小さなビル(1F)ではないか。目立つ看板一つなく、そのシャッターに「本日はお休みです」の張り紙が一枚。ガクンときた。わざわざ遠くから来たのに、と悔しかったが、ろくに調べずに行った自分に腹が立った。
次に寄った91年1月13日、今度は開いていた。この時はドーハムの“BLUE SPRING”(#6,800)をはじめ6枚、買っている。ずっと探していたC・ジョーンズの“Business Meetin’”(PJ)も見つけたが、キズがあり、スルー。今年の春、ようやく、手に入れたワケです。
その日(92年1月23日)は「ラスト・チャンス・レコード」でJ・PRIESTERの“SPIRITSVILLE”(#12,800)の他3枚を購入し、それから、「ヴィンテージ・マイン」に向かい、アダレィの“PORTRAIT OF CANNONBALL”(#3,800)の他4枚購入している。帰りは、ビニール袋の持ち手が指に食い込み、痛かったが、新幹線でビールを片手に一枚一枚眺めるのが本当に楽しかったなぁ。今では、そんな、気力も体力もなく、否、金力もなくなり、遠い思い出となっている。
「ヴィンテージ・マイン」には、ほぼ一年前(昨年11月21日)、ホント、久しぶりに寄ったが、以前の面影は無かった。そういえば、すぐ近くにあった「レヴィッド」は姿も形も在りませんでした。また、「ラスト・チャンス・レコード」の噂も最近、聞かないなぁ。一つの時代が終ったとでもいうのでしょうか。
11月27日(SAT)
「画像」
弊HP用に撮影した画像(ジャケット、その他)数がいつの間にか500を越した。撮影したまま、まだ、紹介していないレコードもかなりある。自分で言うのもなんですが、よく続いたものだと思います。CDはスキャナーで簡単に取り込めますが、LPはデジカメで撮影しなければならず、簡単なようで素人には結構、難しい。デジカメのモニターでは、OKでも、いざダウンロードしてみるとNGのケースかかなり有る。まず、ジャケツトの縦、横のラインがなかなか真っ直ぐ直線にならなず湾曲してしまう。口径の小さいレンズ(普及クラスのデジカメ)では、至近距離の場合、よほどジャケットとカメラを正対させないとかなりの確率でこの問題が生ずる。トリミングで上手く逃れれば良いが、気に入らない時は取り直ししなければならない。
それから、照明、明るさである。フラッシュは使えないので、ジャケットに均一の明るさが当たるようにしないと色の濃淡にムラが生じる。部屋の条件を考えるとこれもかなり難問である。それに、あまり光を当てると、反射して他の余分なものまで写ってしまう。黒のコーティング・ジャケット等は最悪です。
先日、新聞にプロ・カメラマンの「デジカメの思わぬ効用として、デジカメは照度が少ない時、銀盤では写らないものが写る」という記事が載っていた。これをヒントに、発想を変え、逆に部屋の照度を落とし、ジャケットにもライティングをせず、試してみた。そして、僕なりの結論ですが、カメラの撮影モードをオートからマニュアルに切り替え、露出を僅かにアップ調整するとやや、なんと、上手くいくではないか。反射、色ムラが減衰している。これには驚いた。最新アップした「JAZZ LINE」、「JAZZ TIME」の4枚のジャケットがそうです。全て一発撮り。時間短縮以上に取り直しへのストレスがなくなる。ただ、解像度と色の鮮度がいまいちかな?。バイト数(容量)も気になるしなぁ。これは、もう、カメラの性能と諦めるより手がありません。
「押してだめなら、引いてみな」、けだし、名言なり。まぁ、ヨタ話ですが。
11月22日(MON)
「CHARLES TOLLIVER MUSIC INC」
「熱い気持ち、心」を忘れずにお持ちの方々から、多くのメールを頂いた。「よくぞ、CHARLES TOLLIVERを採り上げてくれた」という内容が殆んどで、中には、続々と発刊されるガイド・ブックに対する辛口コメントに溜飲の下がる思いがした、いうメールもありました。過分なお言葉を頂戴し、恐縮する次第です。ただ、ガトーに関してのメールは何もありませんでした(笑)。 昨今のジャズのトレンドはグラスを片手にリラックスとか、円熟とか、とかく耳に心地よいジャズが好まれるようですが、やはり、熱ぽいジャズがシーンをリードしていかないと面白くない。その意味では、今、振り返ると、70年前後のジャズは面白かった。
11月11日(THU)
「STEREO RECORDS」
レコードとオーディオに関する素晴らしいあるサイトがある。毎日のように訪問している。そのコンテンツの中身の良さ、濃さは抜群です。ただ単なる情報量だけなら、他にも結構有るが、その運営スタンス、管理ポリシーが違う。よくありがちな自己満足、自己誇示、仲間内のヨタ話(失礼)など無く、それに、いい意味での批評の目もお持ちである。しかも、すべて、自己体験に基づくコメントなので、説得力がある。だから、このサイトのBBSにも素晴らしい方々が毎日のように集ってくる。そして、いろいろな情報交換がなされる。ホント、参考になります。僕も以前、時々、参加していましたが、最近はちょっとご無沙汰しています。少し前ですが、ここのBBSに「STEREO RECORDS」についてのトピックスが立ち、長年の疑問が氷解したケースがありました。それを、弊サイトで取り上げていますが、先日、あるコレクターの方から、「STEREO RECORDS」についての興味ある情報を頂きました。こちらで紹介していますので、ご覧下さい。
11月7日(SUN)
「オークション・リスト 」Vol.2
じっくり見ました。これだけ有ると、見応え充分。老眼?が疲れます。やはりBN、リバーサイド、プレステージの3大レーベルは人気があるので、それなりのミニマム・ビット(M ・B)が設定されていますが、2ndになるとガクンと下がる。それに穴盤?もしっかりとした設定がされている。
例えば、R・アレキサンダーのNEW JAZZ 8267なんか、オッと思うM・Bが設定されている。僕はSTATUSのシールが無神経に貼ってある盤を持っているが、正規盤はやはりレアなんだろう。それに、今春、やっと手に入れたC・ジョーンズの“Business Meetin’”(PJ / ST53)もあった。これも結構なM・Bが付けられているが、僕のはモノラル盤。本盤はステレオ(ST)盤の方がイイと思うので、まぁ、妥当か? 本盤を「JARO」のマスターが「皆、探しているヨ」と言っていたが、どうやら本当だったようだ。
また、先日、紹介したばかりのR・カミュカのモード盤も載っている。欲しいLPもあるので、サイフと相談してエントリーしてみるか。でもなぁ、いくらで落札されるんだろう。総じてここのM・Bは良心的ではないでしょうか。これだから、円盤探しは止められない。
11月6日(SAT)
「オークション・リスト」
ある所より廃盤レコードのオークション・リストが送られてきた。なんと総枚数1、400枚のジャケット写真(白黒)まで添えられている。レーベル、コンディション等は勿論、その他の情報も実に詳しく掲載されているが、驚くべき点は発売時期まで記載されている。ここまで、調べ上げたリスト、今まで見たことが無い。想像を絶する労力が注ぎ込まれている。録音時期は解っても、発売時期についてなかなか解るものではない。必ずしも録音順に発売しているとは限らないからである。興味のない方は兎も角、HPを運営し、アルバムを紹介するに当たって、この発売時期って大変気になる。そのアルバムの発売時期の背景となるジャズ・シーンはどんなだったのだろうとか。イヤー参った。恐れ入りました。ミニマム・ビッド(最低落札価格)が設定されているが、これが結構面白い。自分の手持ちのLPの相場がある程度判るというもの。因みに今回のリストで最高額のミニアム・ビッドが設定されているLPは、ドーハムの“’Round About Midnight”(BLP1524)、ペッパーが入ったM・ペイチの“Tampa 28”のようでである。一通りザクッと見ただけなので、明日(日曜)、じっくりと見てみよう。
10月26日(TUE)
「カサブランカ」
昨日の深夜、何気なくBSテレビを点けたら、「AFIアメリカ映画ベストロマンス100」を放映していた。途中からでしたが、ついつい懐かしくて最後まで見てしまった。物心がついた頃から母親(洋画好き)に連れられ洋画を見ていたっけ。例えば、J・ディーン、E・テイラー、R・ハドソン?の‘ジャイアンツ’とかE・テイラーの‘日のあたる場所’などかすかに記憶があります。そのころから面食いだったのか?(冷汗)
でも洋画に本当に目覚めたのは高校の文化祭で上映されたN・ウッド、W・ビューティ主演の‘草原の輝き’です。ほぼ同世代のストーリーもあって、物凄いショックを受けた。ナタリーがウォーレンに再会しに農場へ向かうあたりのラスト・シーンなど、やるせなさで胸が絞めつけられる思いです。もう何度もこの映画を見ていますが、その都度、あの頃(高校時代)を思い出す。
‘草原の輝き’は「AFIアメリカ映画ベストロマンス100」でも、何位か忘れましたが、リスト・アップされていた。そのほか、感動した記憶のある映画がやはり、リスト・アップされていた。例えば、‘追憶’、‘ドクトル・ジュバゴ’、‘嵐が丘’、そしてオードリーの作品等。
BEST3は3位が‘ウエスト・サイド物語’だったと思いましたが、2位は間違いなく‘風と共に去りぬ’、そして1位はやはり‘カサブランカ’でした。いゃー、文句無しですね。
空港でのラスト・シーンなんかカッコ良過ぎる。セリフもいい。「君の瞳に乾杯」とか「いま後悔しなくても、将来、必ず後悔する」なんて、あの場面、普通の男ではまず言えない(少なくとも僕は)。これぞ究極のダンディズムだ。それにしても、帽子を被ったE・バーグマンのキレイな横顔、最高ですね。ボガードのトレンチ姿も決まっている。
バックに流れる‘As Time Goes By’、もう堪りません。日本語訳では、「時の過ぎゆくままに」が一般的ですが、「時が過ぎようとも」が正解のようです。映画を見ると「時が過ぎようとも」がやはり合っています。
僕がもう一度、是非、見てみたいと長年、願っている作品は‘わが青春のフローレンス’。この映画は確か当時(30年ほど前)、日本映画の話題作‘「えん」という女’の併映として、ほとんど話題にも登らぬ無名の作品だったが、本命の‘「えん」という女’より僕は深い感銘を受けた。後で知った事だが、この‘わが青春のフローレンス’がキネマ旬報でその年の洋画部門で何とか賞、或いはかなりの高評価を受けていました。一度、TVで放映されたようですが、残念ながら見ることができませんでした。
どなたか情報をお持ちの方がおられないかな。
「僕の隠れ家」 vol.5
いつのまにか、9月が飛んでました。久々に、初めてイヴニング・タイムに寄ってみた。小さなカウンターに先客(常連)が一人。マスター曰く、「丁度、噂をしていたところです」と。どうやらジャズのHPをアップしている客がいる、との話。すぐ、別の常連客が入ってきた。勿論、二人とも初めてです。その人は、買ってきたばかりのレコードを4枚持っていた。一枚、500円(税込)と言う。なんでも、円盤屋ではなく、オーディオ店に下取り品として置いてあったそうです。
早速、皆で品定めをすると、この御仁、なかなかの買物をされている。本線はクラッシックとの事。A・ファーマーの“To Sweden With Love”のオリジナル、国内盤でB・ウィランの“barney”(RCA)、コニッツの“Inside Hi−Fi”、ホールの“Alone Together”の4枚。しめて2,000円である。安い!を通り越している。
B・ウィランの“barney”(RCA)はオリジナルだと目が飛び出るぐらい高値で、国内盤でも結構、値段が張るのではないでしょうか。本作の目玉はD・ジョーダンのP。僕は特にレディ・バードでのソロが大好きなので、これを聴いてみました。皆さん、初めて聴き、ビックリ仰天。“フライト・トウ・デンマーク”のイメージが強すぎるのだろう。それから、コニッツの“Inside Hi−Fi”、これも皆さん、初めて。一斉に「こりゃ、イイ」の声。これも“モーション”の悪影響?でしょうか。耳より目からの情報のほうが多いのかなぁ。参考書(目)より、まず、教科書(耳)から。これが基本と思うのですが。
8月25日(WED)
「僕の隠れ家」 vol.4
久しぶりに行ってきました。L・モーガンの「ザ・ジゴロ」が流れていたので珍しく思い、訪ねたところ、お客様からのリクエストで一人の若い男性が、隅におみえでした。もう何年ぶりでしょうか、このレコードを聴くのは。そう言えば、本作が初めてリリースされた頃、よくジャズ喫茶でかかっていた事を思い出した。今日は、ここへ行く前に、CDショップに立寄った所、ロリンズの65年、ロンドン「ロニー・スコット」クラブでのライブ未発表音源‘Live in London’を見つけ購入。そして、帰り道に寄ってみたんです。家に帰ると、オリンピックばかり見て、あまりレコードを聴く時間がないので、早速、この隠れ家で封を切った。一通り聴いただけなので、詳しくは後日にアップするつもりです。
8月13日(FRI)
「お盆休み」
久しぶりに連休が取れたので、今回チョット気合?を入れて更新しました。読み苦しい箇所が有ると思いますが、戯言と読み流してください。
7月19日(MON)
「僕の隠れ家」 vol.3
連日の猛暑に体はダラダラ、頭、クラクラ。しゃきっとしようと、また、行って来ました。今日は珍しく?2人連れ女性客がいた。いつものようにカウンター席に。今日もクールなジャズがながれた。‘BASS DESIRES/M/・JOHNSON.。結構人気のあるレコードである。コルトレーンのResolution(A LOVE SUPREMEに入っている)なんかが演奏されていて、イイ感じであるが、当然ながら全く別物に聴こえる。‘EEEYYESS/V・LEWIS’では実力派ドラマーがフォービート・ジャズを演っている。T・STAFFORDのtpがLEWISのかっての僚友、W・SHAWそっくりに吹いている。そして、意外なLPがかかった。フリー派でならしたオリバー・レイクの‘JUMP UP’。レゲエ・タッチの明るい演奏に驚いた。マスターの言葉を借りると、ボブ・マーリーに感化されたそうである。他に知らないCDばかり、見せてもらったが、だんだんこれまでのジャズ観が解体されそうである。ヤバイ、と思いながら、逃げ帰った?
7月14日(WED)
「ディスク・ユニオン」に関するコメント(6/26)についての訂正、撤回とお詫び
表記の件につき、当方の誤解と推測によるコメントと判明した箇所が有りましたので、次のように訂正、撤回いたします。
(1)中古レコード(バーコード無し)の値付けはPOSの導入の影響はなく、販売データ、人気度、程度等、総合的な価値基準に基づくものである。
(2)アーティストの良し悪しは「経済原則上においてのみ」判断され、プライスの高低に因るものではない。
(3)連載の筆者さんは「門下生」ではなく、知己の間柄でした。当方の勝手な推測による無礼な表現を訂正・撤回すると共に、心より深くお詫び申し上げます
また、弊サイトのビジターの皆様にもお詫び申し上げます。
7月10日(SAT)
「僕の隠れ家」 vol.2
10日ぶりに行ってきました。この店のコンセプトはマスター曰く「先端ジャズ」だそうです。今日もあまり知らないジャズメンの知らないCDがかかったが皆良かった。センスがイイ。ヨーロッパ系?が多いせいかもしれません。因みにこんなCDです。‘SONG FOR(Septet)/MARIO POVONE(b)’、Peter Madsenのpがなかなかイイ。‘NEVER NO MORE/Lindsey Hornor(b)、‘THE WOMAN NEXT DOOR/Rita Marcotulli(p)、そして‘PALATINO・CHAP.3/Aldo Romano。マスターに言わせるとこれでも古い?そうだ。恐れ入った。最後の‘PALATINO・CHAP.3/Aldo Romano’はこんな素晴らしい演奏があるのか!と思ったほど気に入りました。メンバーはAldo Romano(ds)、Glenn Ferris (tb)、Paolo Fretu(tp)、Michel Benita (dauble bass)のカルテット。構成もユニークだが、曲(全てメンバーによるオリジナル)がなんとも魅力的でグーです。演奏時間が3〜5分前後と短く、内容がしゃれている。しかも「音」が良い。CDながらアナログぽいのもこのCDの価値を高めている。それにしても、Paolo Fretu(tp)を初めて聴いたが一聴惚れ。いやー、イイッス。皆さんは、これらのCDはお聴きですか?この店に行くと「モダンジャズ黄金時代 50〜60年代」がまるで「世界遺産」のように感ずる。しかし、「遺跡」にしないようにこれからもHPの更新を続けようと思う。
7月4日(SUN)
「THE MASTER / S ・GETZ」 vol.2
昨日、久しぶりに円盤屋を覘いたところ、あった、あった。滅多に出ない?「THE MASTER」である。2,940円(税込み)とチョット高くなってきた。以前は、クズ盤といっしょに1,200円?で売られていたのに、随分と出世したではないか(当り前です)。もう一度買ってしまおうか、と考えたが、これを探している人?がいるかもと思い、止めました。まぁ、いないだろうけど。それから、先日、ある女性の方からメールをいただいた。ゲッツの「VOYAGE」の素晴らしさを知人から聞いたので是非、手に入れたいので入手方法を知っていたら教えて欲しい、との内容でした。こちらは、まだ、未CD化(と思いますが)なので、LPを探すか、CD化を待つか、と返信しました。でも、「THE MASTER」も「VOYAGE」もひょっとしてCD化されてるかもしれないなぁ。まぁ、僕の本音はこれを機会にアナログの世界にも足を踏みいれていただけると嬉しいのですが。アナログ・ファンは、CDも結構聴くが、CDを聴く人は意外にアナログを聴かない。何故なんだろう。
6月30日(WED)
「僕の隠れ家」
先日(18日)、発見したジャズ喫茶に行ってみた。驚いたことに先日同様、何故かW・ショーがかかっていた。と言ってもボビ・ハチとの共演もの‘LIVE AT MONTREUX’である。マスターも「また、一緒でしたね」と言って、憶えてくれていた。本作は当HPでも紹介しているが、知られざる名演盤である。ここのマスターもお気に入りでLPは3枚も買って、2枚を知合いに譲ったそうである。ここでは、CDをかけていましたが、このCDは、LPと違って‘The Moontrane’が分断されず、しかも未発表曲が1曲追加されている。兎に角、気迫に満ちた熱演に心打たれる。ライナー・ノーツを読んでビックリ。本作のLPは本国アメリカではリリースされておらず、日本とヨーロッパでしかリリースされていないとの事。マスターと2人で「こりゃ、幻の名盤になるね。大事にしなきゃ」と頷き合った。そうすると僕の持っている輸入盤はヨーロッパ経由なんだろうか。それにしても、残酷な仕打ちを受けたものだ。しかし、わが国でも、無視されている現実を思うとやり切れない気持ちになる。本作を持っているジャズ喫茶は数えるしかないであろう。他には、‘DEVILS PARADISE / GERRY HEMIGWAY QUARTET’(tbのR・アンダーソンしか僕は知らないメンバーだがこれはイイ)、D・マレイとJ・ヒックスのデュオによる‘スケッティズ オブ トウキョウ’(マレイの初来日時に録音)、それと全く知らないCDと初めて聴くレコード・CDばかりである。ハード・バップは恐らくかからないであろう。かといってフリー・アヴァンギャルド系も好みでないようだ。まぁ、ハードで尖がったジャズが専門なのだ。骨のある「隠れ家」を見つけ、大いにうれしい。
6月28日(MON)
「ガイド・ブックの功罪」
あるレコードファンの方からメールをいただき、お茶の水・ディスク・ユニオンに飾ってあるBN1530は190,000円(僕が168,000円と見間違えたようです)で、まだ、売れていないそうです。でも、もっと高い値段がついている店もあるようです。話は変わりますが、少し前、時々、足を運ぶジャズ専門のレコード・CDショップのマスターと話をしていたら、彼曰く「最近、次々に発刊されるジャズ・ガイドブックのお陰で売上が上がるのはありがたいが、掲載されたものしか売れない。?と思っても売上のために黙って売ってしまわざるを得ない自分が情けない。でも、載っていなくとも本当にイイものを薦めても買わないので、割り切っている」とボヤいていました。自分の店を経営していくには、そうするより他に手はないであろう。ディスク・ユニオンの場合でもPOSシステム導入のコストは当然、売上アップで吸収するしかない。景気、いろいろな情勢を抜きにしても前年割れの売上予算など許されない。しかしこの前年実績というのは曲者である。例えば、いろいろなアイディアを出し、3年間、毎年130%の売上アップしてもその後、2年間20%のダウンをするとその人の評価はX、それより5年間前年トントンの人のほうが○になる。これが、日本の大多数の会社の実態であろう。前者のほうが売上グロスが大きく貢献度は高いのに、である。だから皆、口では偉そうなこと言っても、後者を選ぶヤツが多くなり、当然、モチベーションは下がる。そういう、会社はいずれ消えていく運命だが、当事者としてはやり切れないだろう。話が横道に逸れてしまったが、「ガイド・ブック」は立読み程度にすませ、ましてや「ガイド・ブック」片手にCD探しは止めた方がイイ。物書き屋のコピー人間が増えるだけで、本人のモチベーションは少しも上がらないのだ。
6月26日(SAT)
「ディスク・ユニオン」
あるサイトの一部にこんなタイトル「私がディスク・ユニオンを辞めたわけ」というコメントが載っていました。まだ、継続中で完結している状態でないが、最新のコメントで最大のわけが述べられていた。要するにPOSシステムを導入したおかげで、売上が最優先されて、売れるアーティストは良いアーティスト、売れないアーティストは悪いアーティストという選別がされることに疑問を持った、との内容である。つまり、ジャズ・レコード(CD)をPOS管理によるコンビニ感覚で売る姿勢に義憤を感じたようです。コメントしている人の一方的な意見なので、額面通りに受け取るわけにはいかないが、僕は今年になって御茶ノ水、新宿、渋谷の店に行った際、、この日記でもコメントしているように、ディスク・ユニオンの販売スタンスに少なからぬ疑問を感じていたので、内部でも同じように思っている方々がいてもおかしくない。例えば、1/14、4/8分を参照していただくと、こういう事になる。BN1530があのプライスで売れるのか(売れたのか)?は知りませんが、そのプライス通りで判断すると、Z・シムスは超特級でS・ロリンズは並以下となる。だれもそんな風に思っていないと?思うが、それは、ジャズをある程度聴き込んでいるファンには通用するが、なまじっか活字かぶれ、風評(説)かぶれのファンには通用しないかもしれない。これは、僕は最近、続々と発刊された「間違いだらけのジャズ入門書」が元凶になっているのではないか、と思わざるを得ない。
6月23日(WED)
「スクラッチ・ノイズ」
レコード、とりわけ50〜60年代のオリジナル盤、及びそれに準ずるLPを探すとなると「スクラッチ・ノイズ」は避けて通れない。しかし、あまり神経質になると、なかなか物が見つからないものである。当たり前である。ミント盤が市場にごろごろしているわけがない。あとは、懐具合と決断力である。ずっーと前のことだが、都内のある廃盤屋で愛聴盤の一枚であるロリンズの‘PLAY FOR BIRD’のNJ盤(2nd)を見つけた。人気のある国内盤に毛が生えた位のプライスが付けられていた。つまりジャリ盤である。ふと、昔のLP盤はノイズに強い、という話を思い出し、図々しく試聴をお願いした。盤はホコリだらけでいきなり激しいジャリ音が出た。表示通りである。しかし、演奏が始まると音自体は予想以上にしっかりしているではないか。すぐ決心した。家に戻って早速、ピクソールの粘着式と洗浄液でクリーニングしてみると、あのジャリ音が半減し、骨太のサウンドが聞けるではないか。ノイズなど全く気にならない。やっぱり、あの話は本当だったのである。それ以来、僕は全く試聴せずにLPを買う度胸がついた。
50〜60年代のオリジナル盤、及びそれに準ずるLPには、少々のノイズなど問題にしない程、ミュージシャンだけでなく録音技師、そして制作に携わった関係者全員の情熱が円盤の溝に刻まれているのだろう。
6月18日(FRI)
「今日はビックリ、驚きの連続」
今日は午前中で仕事が終わり、否、終わらせた、と言った方が正しい。昨夜、インターネットで全国のジャズ喫茶情報を調べていると、地元に初めて聞く名のジャズ喫茶が載っていた。ハイ、午後の予定はコレです。でも、チョット時間が早いのでその前にCDショップを覘いてみました。BN・1500円シリーズのラインナップはどんなものかな?と見ると、今回の20枚だけではなく、カタログをみると、なんと来年3月まで100枚順次発売するではないか。まぁ、買い揃えるCDはないのでそれほど興味はないが、結構リキが入っている。しかし、RVGエディション輸入盤がほぼ同等価格で売られている現状からすれば、同じものならどおってことはない。それより、今回、アップしているペッパーの‘Besame Mucho’がxrcd・24bitでリリースされているのを見つけビックリした。CD化されていないと思っていましたから。チョット複雑?な気分です。
さて、本命のジャズ喫茶ですが、場所を探し出すのにチョット苦労しましたが、その甲斐がありました。こじんまりしてますが、オー、これはこれは、です。SPがALTECのA7ユニットと言うだけで大体の察しが付くと思います。しかも、ここでは、甘口・有名人気盤は、まずかからない。丁度、僕が入った時、W・SHAWの‘Bemsha Swing’が流れていたが、本作でも判るようにここのマスターは一徹で、チョット、ニュアンスが違うかもしれないがロフト・ジャズぽいハードな演奏が好きとみえて「だから、客が入らない」と苦笑していた。その後、名すら聞いたことの無いグループのCDをかけてくれたが、これがビックリ。ハードで正統派jだ。マスター、曰く「もう結構、メジャーで、リーダーは20枚ほどCDを出している」と言う。イヤー・マイッタ。遅れている。
しばらくするとマスターが今度は一冊の本を取り出した。それは、あの故・安原氏が監修した「ジャズ名盤1000選」ではないか。何度、書店でオーダーを出しても「品切れ」の返事がきた本です。まさかここで出会うとは。その筋の猛者達、20人がそれぞれ50枚選出した読み応えコッテリの本です。パラパラとページを開いていると、イーグルの後藤氏の50選(いつも店で流しているレコード?CD?)に僕が「マイナーなtp・ワンホーン名盤」で紹介しているC・トリヴァーの「The Ringer」とC・サリヴァンの「Re-Entry]の2枚が紹介されており、また、ビックリ。そして極め付きは、故・安原氏がなんとJOHN LAPORTAの‘The Most Minor’を挙げている。しかも本作がCD化されていたとは。こりゃ、本当に驚いた。夜のスケジュールの関係で、そそくさと店を出ましたが、今度はゆっくりとこの本を読みに、いや、ジャズを聴きに行ってみよう。
その店は何処か?ですって。それは申し訳ないが、今はお教えできません。しばらく僕の秘密の隠れ家にさせてください。ウィ、ヒ、ヒ(我ながらイヤな奴です)。
ps そう言えば、この店のご常連さんに、吉祥寺の「メグ」で行われる「メグの会?」に参加している方がいる、とマスターが言っていました。意外に名が知られているかもしれません。知らぬは私だけか?
6月15日(TUE)
「BNのTV・CM」
イヤー、驚きました。昨夜、TVを見ていたら、ナント、BNのCD(1,500円発売)のコマーシャルが流れました。こんなCM、初めてではないでしょうか。まぁ、値段から判断してビギナー対象と思いますが、なかなか思い切った事をしてくれるではありませんか。30年ほど前、ビクターからプレステージのレコードga1,100円で発売されたのを思い出しました。この時は随分マイナーなレコードまでリリースされた記憶がありますが、今回のCDのラインナップはどうなんでしょうかね?
6月12日(SAT)
「あるジャズ喫茶」
出張した時に、相手先の近くでジャズ喫茶を見つけ、時間をつくり、楽しんでいる。といってもまだ、数回ですが。一昨日、久しぶりに寄って来ました。昔のジャズ喫茶、そのままの雰囲気が残っており妙に落ち着く。聴くと、もう20数年にもなるそうだ。堂々たる老舗だ。とにかくガンガン鳴らす正統派だ。人によってはうるさい音と思う方もいるかもしれない。だが、だから残っているのだろう。ジャズ喫茶は「ジャズ」を聴く所であり、「音」を聴くところではない。1年前、初めて扉を開いた時、ある一枚のレコードをリクエストした。マスターは「これ、お持ちなんですか?」と逆に声を掛けてきた。なにか感ずるものがあったのだろう。いつも、小1時間で店を出るが、必ず「もっと、ゆっくりしていって下さい」と言ってくれる。地元ならゆっくり.したいが、そんな訳もいかず、ご無礼している。先日も同じように声をかけられながら帰ろうとしてレコード棚を見て驚いた。ジャケットの背が殆んどやられている。「歴史を物語ってていますね」と言うと、マスターは「取り扱いが悪いから」と謙遜した。階段を登りながら、「ここのレコードは幸せだなぁ、あんなにかけて貰ったら本望だろう」と思った。僕にもジャケットも本体もボロボロになるまで聴き込んだレコードが有るか、と自問自答してみたが、まだまだ、僕はここのマスターの足元にも及ばない。たとえ、営業用としても。
6月9日(WED)
「ジャケット撮影」
今回、アップした「コルトレーン&ハートマン」のジャケット撮影は時間がかかった。均一の明るさが充分にある部屋が無いため、今までもライティングを工夫しながら、撮っているが、今回のように黒地が多く、しかもコーティング加工されていると最悪。反射して、他の余分なものまで写ってしまう。普段は3カットほど撮ってからベターな一枚に絞っているが、今回は撮り直しが続き、最終20カットほどになってしまった。いろいろ補正をかけても満足できない画像だが、これ以上の向上(画素数はそのままで)は、カメラの性能、僕のテクニック、環境上、ムリと判断しました。悪しからず。HP立上げの頃は何度も何度も撮り直しの連続、最近、ようやくコツが判りかけ時間短縮ができるようなになったのに、黒地+コーティングは未だに難敵です。皆さんはどうしていらっしゃるのでしょうか?
6月6日(SUN)
「ネタ探し」
最近、ネタ切れ気味なので、何かヒントが得られればと思い、久しぶりにCDショップ(円盤屋ではなく)を覘いてみた。うろうろしていると、パーカッションの効いた熱ぽい演奏(ジャズではないと思った)が流れ始め、ヤケに威勢が良いな、と暫く耳を傾けていると、微かに聴き覚えのあるtsである。流れているCDを紹介するモニターを見て、ビックリ。デヴィット・マレイではないか。よく見ると、ファラオ・サンダースの名もクレジットされている。新録盤なのだろうか。コーラス?まで聴こえてくる。それにしてもあのマレイが、と思いながら家に帰り今度の更新はそのマレイと考え、昔のBLACK SAINT盤を2、3枚引っ張り出したが、今日はマレイと波長が合わなかった。
だからネタ探しは失敗に終わりました。あぁ、困った。しかし、あのマレイがあんな演奏をするなんて、時代が変わっんだなあぁ、と痛感しました。否、知らなかったのは僕だけかもしれない。
5月28日(FRI)
「今さらの名盤・人気盤」は新コーナーで紹介してまいりますのでよろしく。
5月19日(WED)
「今さらの名盤・人気盤」 vol.2
KIND OF BLUE (COLUMBIA CS 8164)
5月17日(MON)
久しぶりにL・モーガンの人気盤を聴いたところ、なかなかイイ。普段はこうした世評高い「名盤・人気盤」をターンテーブルに乗せる事は少ないので、以外に新鮮でした。そこで、時々、こうした円盤をこのコーナーで紹介してみたいと思いました。
「今さらの名盤・人気盤」 vol.1
HERE’S LEE MORGAN (VEE JAY SR 3007)
5月5日(祝)
「懐かしいジャズ喫茶マスター三氏の激突」
連休に納戸を整理していたら、なんと1975年1月号の「JAZZ」誌が出てきた。編集者は杉田誠一氏。定価がなんと380円、安い。そりゃ、そうだろう。大卒の初任給が、多分、6〜6.5万の頃だから。この月刊誌がいつまで続いたかは失念しました。「ビッチェス・ブリュー」以降のマイルスをめぐって、というテーマで当時、吉祥寺でジャズ喫茶を開いていた3人によるバトル対談である。その3人とは、野口伊織氏(故人・ファンキー、31才)、寺島靖国氏(メグ、32才)、安達尊氏(ファミリー、25才)である。皆若かったね。こういうバトルものは、良い悪い関係なしに極端にハッキリした立場でコメントしたほうが勝ちですね。マイルス至上主義の野口氏の1本勝ちに終わっている。あの、寺島氏が必死にジャズの芸術性、精神性を説いているのに、野口氏は‘So what’という感じ。ここでもジャズ喫茶設立の歴史がものをいっている。3年目ぐらいの安達氏は子供扱い?されている。それにしても、野口氏がバラード、ハートマン以外のコルトレーンはただのスケール練習だ、と言い切り、それに反論してコルトレーンの精神性を擁護している寺島氏に驚きました。野口氏は極端過ぎるが、現在の寺島氏のイメージと違うなぁ。野口氏の論法は無手勝流に近いので相手がコメントするのにキュウキュウし、そこをまた衝くのでさすがの寺島氏もお手上げの状態。例えば、ジャズの芸術性を述べると、クスリをやるヤツの演奏がどうして芸術といえるのか、とか。他の2人は応答に四苦八苦しているせいか矛盾を感じるコメントも多々見受けられ、そこを野口氏がまた、攻撃するといった図式です。これは、もお、キャリアの差ですね。因みに、ファンキー・57年、メグ・67年、ファミリー・72年の設立.です。だだし、野口氏の発言の中で気になる点は、「極端な話、ジャズ誌を読んでいる人は一種の片輪」とか「コルトレーンのブラック・パールズ、なんて愚作を聴いて喜ぶような輩とは話したくない」というコメントです。つまり、ジャズ喫茶等の経営者の顔がこれでもかと前面に出ている。要するに、もう、客の呼べぬ辛気臭いコルトレーンではなく、ジャズをこれから聴こうとする客を呼べるマイルスのほうが・・・・・・・、正に現実主義者である。ちょっと言い過ぎではないかと、思われるが、この対談を読むとそう思わなければつじつまが合わないのである。決して彼を誹謗しているのではありません。それだけ、経営者としていろいろ経験してきたのであろう。この頃、すでにジャズ喫茶の経営はピークを過ぎ、やや下降線を辿り始めていたことを考えれば、彼の予知能力は、ずば抜けていたと思わざるを得ない。この分野では、天才であったのだろう。また、あの寺島氏が手玉にとられている様子がなんともユーモラスです。
4月26日(MON)
「THE MASTER / STAN GETZ」
CDショップを覘いたところ、「ジャズ批評 スタン・ゲッツ特集」が出ていた。早速、見てみると、‘THE MASTER’が紹介されていました。ジャケットは多分、アメリカ盤のもの(CD?)で掲載されていた。これは、国内盤のほうがはるかに良い。コメントはまったくその通りで、識者ですら知らない名演盤です。その昔、1,200円位でエサ箱にクズ盤と一緒に放り込まれていて、不憫に思いダブリを承知で買った記憶がある。ジャズ好きの知合いに譲ったが、その彼は今まで抱いていたゲッツのイメージがぶっ飛んだと、驚いていた。僕自身も、ゲッツを見直すキッカケになった作品。さすがゲッツ、自らプロデュースしただけある。本当の自分を世に問いてみたかったのだろう。そうした彼の心情がひしひしと伝わってくる。
4月16日(FRI)
今さらの「JAZZ・名盤入門」(別冊宝島)
久しぶりにBOOK・OFFへ行ってみた。以前、立読みで済ましていた「JAZZ・名盤入門」が400円で出ていたので買いました。責任編集なんてちゃらしいキャッチ・コピーを見るだけで俗臭がプンプンしているが、3人の選出基準についての対談を読み、その天動説ぶりに呆れた。例えば、「月に買うCDは2枚の」説は、どうでしょうか?年に24枚となるとマイルスだけのCDで何年?芋ずる式で他のプレイヤーを聴くと、気が遠くなる。こりゃ、難行、苦行の世界だ。まともに氏の諸説を聞いたらバカを見る。入門(者)という言葉が有るとするなら、ジャズならなんでもガムシャラに聞くスタンスが必要と僕は思う。昔、ジャズ喫茶全盛時はその気になれば、月に100枚はざらに聞いただろう。また、ラジオのジャズ番組も入れたら150枚以上かもしれない。貪欲であった。本当に「月・2枚」で済むなら、それの越したことはないが、ちょっと非現実的だ。当時と比べ、ジャズを聴く環境が厳しい以上、何かを削っても買う枚数を増やす努力は必要だろう。まぁ、雑誌社好みのハッタリと取っていいだろう。それにジャズ・ミュージシャンも含めジャズ業界は困るだろうな。また、「オン・ザ・コーナー」、「イン・ア・サイレント・ウェイ」が名盤というのは定説、と決め付けているが、個人的な好みだけではないか。何も知らぬ町のあんちゃんに突然聴かせ「カッコ、イイー」の返事があったからといって「名盤だ」と言うのは大人気ない。恥ずかしくないのか?
まぁ、総論はこの辺りで止め、チョット各論を見てみよう。とりあえず3つ。いちゃもんと付けるつもりはないが、「入門」なら褒めるだけでなくもっと違う角度から幅広い見方の紹介も必要ではないか。
例えば
(1)NOW HE SINGS,NOW HE SOBS / C・COREA
故油井正一氏が本作の歴史的意義を何度も強調していた、と記述してありますが、それならばDB(ダウンビート)誌でAlan Heineman氏が‘none’という評点を付けていることを紹介してもいいだろう。そういう聴き方も有ると知らせるべきである。
(2)BRILLIANT CORNERS / T・MONK
このタイトル曲は25回のテイクを重ねた上に最終的に、3つのテイクのテープを繋ぎ合わせた出来た人工の労作?であることも当然、記載すべきだろう。真実を知らせるのも責任編集の一つではないのか。
(3)PURSUANCE / K・GARRETT
ギャレットに、コルトレーンの世界を描くにはまだ力不足。客観的にみて失敗作。asでコルトレーンは如何なものでしょうか? 企画が先行するとこうなる典型だ。本作を載せるのは苦し紛れとしか言いようがない。
つまり、この3人組は初めから「名盤」、「名曲」、「名演」の3部の本を書くつもりで、ジャズを書くつもりは毛頭無かったのだ。責任編集なんて子供だましもいいところだ。
4月8日(THU)
「BN1530」
今日、東京へ行った際、2時間ほど空いたので、お茶の水のディスク・ユニオンのジャズ館(アナログ)を覘いてみた。稀少盤・オリジナル盤コーナーの壁面の一番上に‘JUTTA HIPP WITH ZOOT SIMS’(BN1350)が飾ってあった。価格はたしか168,000円でした。高いか安いかは人それぞれによって違いますが、何時の間にこんなに高騰してしまったのだろう。本作はサイドに廻ったZOOTの出来が良く、最近の人気に便乗したのだろうが、良識?を逸脱していると思った。こういう値付けを平然としている店のポリシーを疑う。もう、この店に行くことは二度と無いであろう。
4月3日(SAT)
「ジャズ喫茶巡り」
昨日、ヤボ用(仕事関係)で、ある町へ行った。町といっても大都市である。一件だけの用だったので、予め近くのジャズ喫茶をネットで調べておいた。一件目は茶房という冠が付いており、やはりBGM程度に流れていた。昼間だったのでそうなのかも知れないが、店内のレイアウトからして本格的には流しにくいだろう。まぁ、ここはカウンターで40分ほど雑誌を見ながら時間を潰し、途中の円盤屋に寄ってみた。よくもまぁ、こんな狭いスペースでと思ったが、それなりに味が出ていたかなぁ。獲物な無かったがプライスは安い。それから、二件目の店に行ってみました。こりゃ、驚いた。今時、こんな広いスペースのジャズ喫茶が有るなんて。今までの経験上、一番広く、きちんとリスニングコーナーがセットされていた。一瞬、一ノ関の「ベイシー」を思い出したが、それより遥かに広い。2、3人しか客が居なく、SPの正面の良いポジションが空いていたのでゆったりとしたイスに腰を降ろした。すごい音量だ。「ベイシー」も凄いが、ここも負けず劣らずハンパではない。鼓膜が痛がっている。暫く我慢して、後の席に変わろうと振り返えると、いつの間にか他の人が口を開けて眠りこけていた。SPは名前は知っていたが、実際に聴くのは初めての海外ブランド。P・アンプはKT88を8本使った大出力の有名ブランドの最新?もの。カートリッジは「ベイシー」と同じである。これ以上書くと店名は判ってしまうので止めますが、肝心の「音」は知らないレコードばかりかかったので比較できないが、僕の好みではない。「音」がつぶれている。それにSPの能率が極端に低いのか喘いでいる。しかし、ここのマスターの耳にはOKと思うと、好みは十人十色と思わざるを得ない。しかし、恐らく国産ブランドのC・アンプ(チューブのかなり古いタイプ)とP・アンプのマッチングが悪いか、どこかが不調ではないでしょうか。生意気いって申しわけないが、器の立派さに比べ「音」が・・・・・。マスター、ゴメンナサイ。
3月29日(MON)
「好きなジャケット」
レコードを聴く部屋を久しぶりに掃除をした。ついでに壁面にジャズ喫茶を真似て飾ってあるジャケットも模様替えしてみた。今回はジャズマンがメインに使われているものに絞ってみる。最近、一番気に入っているジャケットはガーランドの‘RED IN BLUESVILLE’(PRESTIGE 7157)。タイトル通り青みがかった地に古き良き時代のNYのダウンタウンを背に優しい眼差しでガーランド写っているヤツです。左下に‘ESMOND EDWARDS’とクレジットされているので彼が撮ったのだろう。見ているだけで自分がタイム・スリップしてその場にいるようでガーランドの弾くブルースが聴こえてきそうな錯覚に陥る。それからティモンズの‘SOUL TIME’(RIVERSIDE 334).これもイイ。ティモンスのシャイな感じが良く出ている。本作はティモンズのリーダー作だが、B・ミッチェルのtpが1本入ったあまり知られていないtpワンホーン・カルテット(一曲を除く)。でそのミッチェルがいいんです。それからこれも好きだなぁ。J・プリースターの‘SPIRITVILLE’(JAZZLAND 25)。スタジオの雰囲気が良く出ています。どちらもKEN DEARDOFFのデザインです。
3月24日(WED)
「辛抱できないボク」
昨日、東京に出掛けた際、仕事の予定が変更になり昼時、時間が空いたので久しぶりに渋谷の「JARO」に立寄ってみた。案の定、外出中でシャッターが降りていたので「ユニオン・ジャズ館」」に行ってみた。これと言った目ぼしいブツがなく、帰ろうとするとイイ感じのダンモが流れ始めた。丁度レジのカウンターに発売されたばかりのBN復刻レコードが山積みになっていたのでちょっと見てみようと、レジの前を通ったところ流れているCDが置いてあり、それがなんとずっとレコードを探していた‘BEAT/ROY BROOKS’ではないか。スペインのあのフレッシュ・サウンド盤であった。チョット躊躇したが、とりあえず購入してみました。まぁ、レコードが見つかればまたその時、考えればいい。
帰りにもう一度、「JARO」の前に行ったところ、シャッターが上がっていたので、転げ落ちそうな階段を静かに下りていったのだが、その振動?で階段下に立て掛けてあったレコードが急に崩れ始めマスターの手が飛んできた。ここは、僕のような年寄りには体力がいる。身動きが自由に取れないのだ。ましてカバンを持っていると置場もないぐらいだ(マスター、ゴメンナサイ)。それに長居は無用なので、ずっと探している‘BUSINESS MEETIN’/CARMELL JONES’を尋ねたところマスターが「高いですよ」と言いながらおもむろに棚から取り出した。見ると許容範囲の上限いっぱいの値段(ジャケットはNに近く、盤質表示はN-、モノラル)であった。中を見ずに「いただきます」と言うとマスタ−はキョトンとした顔で「高くなかったですか?」と言ってきた。「こんなもんでしょう」と返事をした。ここは気後れすると居り辛くなる。「高いですよ」の先制パンチが効いていたのでもう少し高いと覚悟していましたから。でも内心はちょつと高目かな、と正直思いました。
実はこのレコード、10年ほど前にも尋ねたときは無くて「それは皆、探しているんですよねー」(ホントかな?)と言われており、年にほんの数回、しかも僅かな時間でアタリに出会うことは宝くじに当たるようなものと考え、それなりに納得しています。でも、もう少し辛抱できたらなぁー。
3月17日(WED)
「魔法?の電源コンセントBOX」
RVGマスタリングの輸入盤CD‘Speak No Evil / W・Shorter’の「音」の良さを体験したには、実はワケがありまして、パワーアンプの電源コンセントBOXを自作し、これがなかなかの効果を発揮している。アナログ賛美派?の僕ですが、それとは別に電源関係による「音」の変化、向上に興味があり、ヒマを見つけいろいろ手を出している。コード類をあれこれ取替えその変化を試すのは、結構面倒だし、その組合せからベストに近いものを選ぶのは、アマチュアにはなかなか至難の技ではないでしょうか。ズボラな僕には性格上合いません。その点、電源グッズは比較的簡単に結果が判ります。家の中の電源関係にチョット手を加えてもマスタベーションに過ぎないとお考えの方もおられますが、お遊びのつもりでやると意外とおもしろい。
3月14日(SUN)
「アナログ vs デジタル」 その3
50〜60年代のジャズの音源を聴くに当たってはやはりアナログに分があると思います。但し、全てがそうであるか、と言えば一概にそうも言い切れない。しかし、オリジナル、及びそれに準ずるレコードにはCDは全くと言っていいほど歯が立たない。当然の事である。「マスター・テープ」の劣化である。いくら上手くマスタリングしても到底、元の音には戻らない。判りやすく言えば鮮度が違う。レコードのキズ、ホコリ等を問題にしても、「音」そのものは変わることはない。その辺を取り違えるとアナログ vs デジタル論争は不毛の争いに化する。CDの再生音域の高域限界を20KHzに設定した事が問題であるいう説が囁かれて久しい。つまり、人間の聴感限界は20KHzというセオリー自体がまちがっているという考えが広まっている。聴こえなくとも感ずる人間の「聴感」能力である。具体的に言えばそれが「音色」として伝わるのであろう。単なる「音」ではなく、「音色」こそリアリティの根源と言えるのではないでしょうか。この点でも現行のCDフォーマットはチョット分が悪いかも。
例えば、最近購入したCDの音で気に入っているものにRVGマスタリングの輸入盤‘Speak No Evil / W・Shorter’があります。ついにCDもここまで来たかと思うほどの「音」である。では、レコードはどうかと言うと、NY盤でなくリバティ盤であるが、それでもヤッパーこちらの方がイイだなぁ、これが。エルビンの一撃からして生々しさが違う。ショーターのts、ハバードのtpも言うに及ばずアナログの方がまるで目の前で演奏しているようでリアリティが上だ。これに比べCDはきれい過ぎると言うかts、tp・・・・が充分鳴っているものの吹いているショーター、ハバード、そしてdsのエルビン・・・・・の「顔」が残念ながら見えない。まぁ、CDだけ聴いていたら何の不満もないほどこのCDの「音」は良く出来ていると思いますが。あとは好みの問題でしょうか。
やはり「その時代の音楽は、その時代の音で聴く」が一番理に適っているのではないでしょうか。
3月13日(SAT)
「FIRST ALBUM / JEREMY STEIG」
本作のオリジナル・タイトルは「FLUTE FEVER」と言い、国内盤で初めて発売された時は「FIRST ALBUM」に変更されていたと思います。ジャケツトはその国内盤のほうが雰囲気が有って僕は好きです。このレコードを多くの方が探しておられるようで、以前、随分メールを頂戴しました。先日、地元の円盤屋で2枚も眠っていました。店によって違いますが本作は分類上、なかなか定位置がなく、「その他」というコーナーに無造作に放り込まれていた。この「その他」というコーナーはほとんどの方が無視し勝ちなので以外な「落とし穴」ではないでしょうか。僕も初めて見ました。他にもリーダーが複数のものでちょっと珍しいものが結構ありました。先入観を持つとロクな事がありませんね。でも、この作品、ホント、いぃーす。
3月9日(TUE)
「レコードのリリースとHPの更新」
前回の‘Street Singer’の例のように折角録音されてもバラされたり、順序通りリリースされなかったり、あるいは直前に中止になり何年もの間、「お蔵入り」にされるケースはそれほど多くはないが、稀でもない。しかし、当人がこの世にいなくなってから第三者の手でリリースされた場合は、なんとなく悲哀に似たものを感じます。HPの更新でも当初決めていたアルバムの紹介を直前で変更する事があります。今回がそうです。予定では、A・ペッパーでしたが、急遽、P・チェンバースに切替えています。これと言った理由があるわけでもありません。だだ、それまでの流れの中で似通ったレコード、ミュージシャンを続かないようそれなりに気を遣っている。
これまで、ジャケット撮りは済んでいるのにそのままのレコードが数枚あります。コメントが進まなかったものもあれば、次回にしようとそのままのものもあります。
HPはともかくレコードの場合、そのミュージシャンの一生を左右しかねないとするならば、なんと因果な世界なんでしょう。「諸行無常」とでも言うのでしょうか。
3月7日(SUN)
「アナログ vs デジタル」 その2
知人と音楽の話題になり、僕は「レコードとCDは別々のシステムで聴いている」と言うと、まぁ、ザックリと言って70%ぐらいの人は「え、如何して?」と怪訝な顔をし、20%の人は「贅沢な」と、残りの僅かな人が「もったいない」と言う。いずれも正しいと思いますが、最後の「もったいない」という返事には、返す言葉がない。僕自身そう思っている。一つに纏めればそれだけ上のグレードのシステムが組めるわけだ。しかし、今までの経験上、それはチョット無理かな? 50〜60年代、所謂、黄金時代のモダンジャズを前提にすると、やはりアナログ(レコード)のほうがその熱気をより伝えてくれます。アナログはもうかれこれ20数年間、ALTECの同軸タイプのSP(後からホーン・ツィターをプラスして)を愛用しています。JBLの「オリンパス」も好きですが、アナログを聴く部屋が狭く横幅の問題で入りません。ALTECのあの独特の「音」をハイファイ・ファンは嫌う傾向が有りますが、こと50〜60年代のジャズを聴くには申し分ないと思います。時々ダイヤフラムが飛びますが、「音」の劣化が殆んど感じられず、タフです。で、このシステムでCDをかけたところALTECが不機嫌な音を出したので、別々(別の部屋で)にする決心をしました。この時のカミさん、怖かった。当たり前ですよね。
デジタル(CD)にについては、最初はその当時、評判の良かったハーベスのSP(型番はHL?)から始まりましたが、思いのほか音の「抜け」が良くなく、暫くしてJBLの130Aと075の2WAYにしましたが当然の如く、機嫌良く鳴ってくれません。最後の手段?と思いJBLの4344MK2にして現在に至っています。最初の3年間ほど、このSP、まともに鳴ってくれませんでしたが、エージングが進むにつれてやっとこの頃、機嫌良く鳴るようになりました。CDもなかなかやるじゃないか?という気が最近してきました。でもとちらが良いと言う以前に「音」の質が全然違います。だから、別々のシステムで聴いておられる方は随分多いのではないでしょうか。(つづく)
3月2日(TUE)
「アナログ vs デジタル」 その1
一ヶ月ほど前、以前の会社の友人と久しぶりに会った時の話。彼曰く「最近、レコードはまた復活しているようだね」と。どうもTV番組の「WBS」でアナログの特集があり、デノンから発売されたレコード・プレイヤーの評判が良いそうだ。ただ、それほどアナログの復権を肌で感じているわけでもないので「あ、そう」と答えるしか無かったが、先日、時々遊びに行くオーディオ・ショツプを覘いてみたら、40代の夫婦が「レコードの音をもう一度聴きたい」といってプレイヤーを探しに来ていて、帰りに中古のプレイヤーを運んでいった。こんな状況からすぐ判断するワケにはいかないが、最近、ジャズ関係のHPでも「LP」を紹介するサイトが増えているのでアナログ見直しの傾向が出てきているのかもしれない。
実は僕もCDからLPへのUターン組なんです。と言っても、完全にLPを止めCDへ切替え、そしてまたLPへ戻ったのではなく、平行しながら進めている途中でCDの実態に気が付きLP中心に帰ったタイプです。
一年ぐらい前と思いますが、僕の住んでいる地方新聞に、ある割と著名?な経済学者が書いたコラムが掲載されていました。タイトルは「アナログ(レコードだったかな?)よ、さようなら」でした。内容は、LPの非合理性とCDの合理性から学生時代からせっせと集めたLPを何千枚、処分したというものでした。しかも少しの感傷のカケラ無く、自慢げに書いておられました。さすが経済学者だな、と感心しましたが、同時に「音楽」という文化をただ単純に「合理性」という秤に掛けてしまって良いものだろうかという疑問も憶えました。まぁ、単なる再生手段の段階なので人それぞれの考え次第ですが。だだ、CDのほうがLPより「音」が良い、と断言されている点については、全く納得しがたい。何をもって、何を基準にしてそう断言できるのでしょうか?それについては言及されていませんでした。出来ないでしょう。「良い」ではなく「好き」なら解りますが。(つづく)
2月22日(SUN)
「In A Silent Way」
少し前だが、ちょっと評判の映画「半落ち」をカミさんと見に行きました。カミさんは「ラスト・サムライ」の方を見たそうでしたが、僕が押し切りました。感想は、「映画館」で見るまでもなく、「TV番組」で充分と思いました。カミさんが当たっていました。いやはやカミさんには頭があがりません。
SJ誌の今月号を立読みしていたら、昔のディスク・レヴューで印象に残っているもの、お気に入りのもののアンケート?、投票?みたいな企画が載っていました。なかなかおもしろい企画と思いますが、そこに4点ほど例として以前のレヴューが紹介されていて、その内の1点が、先日、当HPで紹介したマイルスの‘In A Silent Way’(69年10月号、児山紀芳氏、当時のSJ誌編集長のレヴュー)でした。家に帰り、処分せず残してあった古いSJ誌を探してみたら、有りました。恐る恐る開いて見ました。僕のコメントと正反対だったらどうしようと(どうにもならないが)。児山氏のレヴューはこうして始まっていました。「このレコードにはいささかショックを受けた。あまりにも単調で、冗長で、これが一体マイルスの音楽かと、われとわが耳を疑いたくもなるほどだった。なんでまた、こんなレコードを創ったのだろう。」 後は想像にお任せしよう。僕のコメントは感想文だが、児山氏はさすが徹底的に分析してあり、迫力がある。採点は二つ星でした。断って置きますが、僕はこの評を読んだ後にコメントしたわけではありません。まさか、そのSJ誌が残っているとは思いませんでしたから。
最近、やたらと賛美歌が流れたり提灯持ちが跋扈していますが、そんな煽りに受け手は惑わされないことが肝要。今回の企画が少しでも役に立てばいいのですが。ひょっとしたらSJ誌の反撃か?
2月7日(SAT)
「一周年」
たぶん、一年前の今日、このHPをアップしたと思います。たぶんとはいい加減な言い方ですが、アップがなかなか上手くできず、途中放棄寸前の状態まで行ってしまい、ザックリ言っての話です。また、せっかくアップできてもソフトの標準モードで作らなかったため、自動調整機能が働かず画面の文字が重なったり、マックで見ると文字バケしていたりして散々な出来で、メールでご指摘も頂きました。もし、まだ文字がダブって見えましたら申し訳ありませんが文字サイズを中、又は小にしてご覧ください。いろいろ手直ししてなんとか見れる状態になったのは1ヵ月ほど後になりましたが、それでも検索エンジンに登録申請しても内容不備?なのかなかなか受付してもらえませんでした。そこでPCに詳しい知人にアドバイスを受け、修整しながら、ある大手検索エンジンに申請を続けていたところ5月の下旬にやっと登録されました。その知人に連絡したところ、彼曰く「よく登録してもらえてたなぁ。申請件数があまりに多すぎて東大に合格するぐらい難関なのに」と、お世辞も込めて喜んでくれました。それ以来、細々と更新を重ねてなんとか継続して参りました。いつまで続くか解りませんが、それまで暇つぶしにお付き合いください。
1月26日(MON)
「オーディオ・グレードの電源プラグ」
昨日、行きつけのオーディオ・ショップへ行ってみたところ、フルテックから新しいオーディオ・グレードの電源プラグが置いてあり、見るからにいい音になりそうなので買いました。狙いはフォノイコライザー(オーディオ・クラフト)のプラグ。随分以前、純正にメス?を入れ、ホスピタル・グレードに交換してありますが、また、悪い虫が疼いたようです。フルテックに交換した始めは、効き目はほとんどありませんでしたが、一日、エージングしたところ、中低域の厚みが増え全体にリッチ感が向上しました。反面、ややキレが減退したきらいがありますが、音のクオリティは上がったと思います。また、そのショップでは、アナログ・プレイヤーの古くて細い電源コードを最近のオーディオ・電源コードに交換可能にするACインレットを装着する加工をしていました。音が激変?するそうです。勿論良くなるそうです。チョット不思議に思いますが、トライしてみようかな。モーターの回りがスムーズになり、SN比が良くなるのかな???
1月14日(WED)
「間違いだらけ?の入門書」
仕事の関係で13、14日にかけて東京へ行った。今日(14日)の午後、空いた時間を利用して渋谷と新宿のディスク・ユニオンを覘いてみた。渋谷は初めて、新宿は多分、20数年ぶりでした。収穫はゼロでした。驚いた事にロリンズのRCA・オリジナル盤が3種でていて、2枚が2,800円、それと3,200円でした。価格は人気度(需要)のバロメーターなので、一般的には風評通りの評価なんでしょうね。残念でならない。10日のアイラーのラスト・レコーディングといい、偉大なジャズメンの精神に触れられる作品がこんな扱い方をされるとは、やはり最近の「間違いだらけ?の入門書」の影響でしょう。
話は変わりますが東海道新幹線の品川駅の価値は大きい。仕事の関係でほとんど渋谷、代官山、原宿へ行くので、その効果は絶大。「のぞみ」の本数も増え、僕の場合、以前に比べ50分近く(片道)も短縮されるようになりました。その分、円盤探しが出来るというワケ。
1月10日(SAT)
「A・アイラー」
今年初めて円盤探しに出掛けた。ジャズ専門の店にA・アイラーのラスト・レコーディングがVOL..1、2と揃って、しかもシャンダール盤でエサ箱に出ていた。個人的な思いかもしれないが、こうした貴重盤はやはりエサ箱ではなく壁面にチョット飾って欲しい。それがこのレコードへの礼儀と思うのは僕だけでしょうか? 値段は人気のあるブルーノートの日本盤並と良心的?なのは、探し求めている人があまりいない証拠でしょう。ウウーン、これがジャズの現状なのかと考えさせられました。
1月6日(TUE)
「新年」
皆さん、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。今年の新年は、例年に比べ暇だったので柄にもなくチョット「ジャズとは何か?」とか「自分にとってジャズとは?」と考えてみたが、漠然として月並みな事しか頭に浮かばなかった。「じゃぁ、どうしてジャズを聴き続けるのか?」というと、これだけはハッキリした。それは、偉大なジャズ・ミュージシャン達から発せられる裸形の精紳に触れた時の感動、感銘、充実感だろう。最近のジャズ・ミュージシャン達からは残念ながらそうしたものがあまり感じられない。「大いなる遺産」と揶揄されようとも‘あのころのモダンジャズ’にはそれがある。しかも、まだ全部、聴いたわけでもない。巡礼の旅はこれからも続く。よろしければ、ヒマつぶしにしばらくお付き合いください。