戯 言 日 記 (11月)
11月24日(MON)
本屋を覘いてみたら、またまた「ジャズ名曲入門」という新刊が発売されていた。その昔、ジャズ評論の草分け野川香文氏の名セリフ「ジャズに名演ありて、名曲なし」を思い出した。本質を簡潔でしかもズバリと突いた名文句だが、業界内での受けはあまり良くなかったようです。例えば「ジャズ名演入門」では如何ですか?やはり「ジャズ名曲入門」の方が高尚に映りますか? それはともかく、本作をパラパラと目を通したがどこにもキャッチ・コピーの「ジャズの新しい聴きかた」など感じなかった。貴方は感じましたか? また、多くの方々が執筆されたせいかこの本の制作ポリシーと言うか「顔」が見えてきません。それに表紙に3氏の「責任編集」なんて記載されているが、まるで一流ブランド気取りです。ヴィトン、エルメス等でもあるまいに。親分気取りで手下に仕事(教育?)を分け与えた図式がミエミエではありませんか。
昔のジャズ喫茶の替りにこうした本が情報提供する状況は止むを得ないが、問題はそのスタンスではないでしょうか。失われた10年の後に、今度は不毛の10年が待ち構えていようとは。そう、ならなければいいのですが。 チト、言い過ぎましたか? まぁ、うわ言と読み流してください。
11月21日(FRI)
急に仕事の関係で東京へ出掛ける事になったので、せっかくだから中古レコード店でも覘こうと思い、20日(木)の午後から出て一泊2日にした。知り合いに連絡し、夜、久しぶりに飲む話になったが、偶然が重なりナント6人で新宿で飲む事になりました。21日の午後、3時間ほど時間が空いたのでホント何年ぶりかで‘ヴィンテージ・マイン’へ行ってみました。大久保か新大久保だったか迷いましたが(以前もよく間違えました)、大久保に賭けて正解でしたが、店が狭くなっていた。客は僕一人だったせいか、背中にずっと視線を感じたので、そそくさと店を出た。‘ジャロ’に行こうと思いましたが、中央線でお茶の水に直行出来るので‘ディスク・ユニオン・JAZZ館’へ(2回目です)。リバティの‘テナー・ヘッド・オン’が22,000円であったので検盤(ミゾの有無を確認)しようと店員に申し出ると、盤はそれには入ってなく、カウンターで盤を出します、との返事。初めての経験でした。レコードを大事に扱う方策と思いましたが、買うつもりは無かったので止めました。特記の項に確かDG(Deep Groove)?と書かれていたので、やはり「ミゾ有り」がオリジナルのようで、僕が持っているミゾなし盤(HP紹介)は2ndのようです。結局、何も買わずに店を出ました。それにしても今日の東京は暑かった。
11月20日(THU)
18日(火)に東海地方、随一の紅葉の名所と言われる「香嵐渓」に行ってきました。以前はそれほど知られていなく穴場的存在でしたが10年ほど前に夜のライト・アップを機に久米宏の「ニュース・ステーション」で紹介されたため、一気に有名になりました。おかげでこの時期、全国?から観光客がどっと押し寄せるようになり、1本しかない街道は大混雑をきたし、ここ数年は行っていませんでした。たまたま平日、時間が空いたので、カミさんと近くの温泉を兼ねて出掛けてみましたが、この不景気に、平日なのにどこからこんなに多くの観光客が押し寄せるのでしょうか。1キロ前から大渋滞でしたが、多少コツを憶えているので、気に入っている食事処に車を止め紅葉を楽しんできました。今年は色付きが遅く、今度の土・日から月末にかけて見ごろと思いますが、その混雑ぶりは想像するだけでゾッとします。まぁ、、3,4時間は覚悟しなければ。また、ここの夜、巴川沿いにライト・アップされた景色は、確かに幻想的で素晴らしく人気の程が解ります。昼も夜もカメラ・マンのホント多いこと! ほかの所とチョット雰囲気が違います。また、画像を載せましたので、ヒマつぶしに見てください。
11月17日(MON)
15日(土)、カミさんの実家のある郡上八幡に行きました。紅葉はやや遅かったけれど、なかなかいい景色を楽しんできました。温泉も30〜40分の間の10ヵ所ほどあり、いつも温泉めぐりに出掛けます。郡上八幡の画像を載せましたので興味のある方はご覧ください。
11月7日(FRI)
今夜はスケジュールが空いたので、急遽、ロリンズの公演へ行ってきました。今まで数回見たうちで最高のパフォーマンスと思います。その理由は、一曲の演奏時間を短めにした事、あのカリプソの延々と続くバカ騒ぎ?を止め、うす味にした事、tbのアンダーソンの腕が上がり、ロング・ソロを安心して任せられ自分のプレイに集中できる事、そしてT・キャンベルのキビキビとしたドラミング等が挙げられます。それにしても衰えを知らぬロリンズのts、恐るべし。アップ・テンポでの凄まじいほどのソロ、正に「モダン・ジャズ」。第2部のスタート曲、‘ソニー・プリーズ’の怒涛のアドリブはどうだ、コルトレーンの全盛期を彷彿させる入神のプレイでした。新作(年内予定)に収録するとの話。それから、最後に‘マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ’を演奏しましたが、テーマとほんの少しのソロの他はクランショーのエレキ・ベースがフューチャーされ、チョット残念でした。でもテーマをストレートに吹くだけでもロリンズのtsは際立っている。本人は嫌がるだろうけれど、今、スタンダード&バラードの作品を作ったら最高の作品ができるのは間違いないと思わせるのに充分でした。また、チョットがに股?なのか、田吾作風歩きも愛嬌がありますね。イヤー、久しぶりにイイ演奏を聴きました。
11月4日(TUE))
昨日、子供たちがCDレンタル・ショップへ行くと言うので付き合って行ったところ、近くにBOOK・OFFに似た店があり、ヒマつぶしに覘いてみた。「ジャズCDの名盤」が200円(定価800円、悠氏、稲岡氏、福島氏の3著者)で出ており、買ってみました。この本は大ヒットしたクラシック版と同じフォーマットで書かれているそうですが、CDということで今まであまり気にもしていませんでした。でも、この本、出版社の制作コンセプトがしっかりしているので思いの他、中身が濃い。頭から読んで行くとジャズの歴史が自然と理解できる仕組みになっており、紹介CDの録音データはプロデューサー名まで明記され、芸コマです。その他にも参考になる点が意外に多い。ひとりのミュージシャンに3名が一枚ずつ選出されており、必然的に贅肉のとれたコメントがなされている。それに守備範囲が偏っていないのがイイ。昨今の季節を忘れた竹の子のように連発される三流週刊誌並みにして俗臭プンプンたるタイトル本とはさすが一線を画している。本当の「ビギナーのための・・・・・」、「・・・・入門」とは本作を指しているいるのではないでしょうか。遊びが少なく、おもしろみにやや欠ける面がありますが思わぬ拾い物でした。正統派です。
11月2日(SUN)
先月末、TVで紹介された昔の宿場町へ、紅葉と温泉も兼ねて日帰りですが、カミさんと二人で出掛けてみました。旧東海道53次中、江戸から47番目の「関宿」(三重県鈴鹿郡関町)です。旧東海道の宿場町で唯一歴史的な当時の町並みが残ることから、59年、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
旧中仙道の「奈良井宿」、「馬籠宿」、「妻籠宿」などは有名で何度も行っていましたが、「関宿」は初めてでした。興味のある方は画像をご覧ください。