チョット
70年代初め?、コルトレーンのスウェーデン、ストックホルムでの私家録音が一種の海賊盤(ヒストリック・シリーズ)として発表されました。全部で5種、白、赤、ブルー、黄、オレンジの5色の粗末?なカバー・ジャケットでした。
しかし、この手のものとしては、音質が上々だったので、その中でも良音質の「赤」と「オレンジ」をまず買って、他の3枚は後でと、思っていましたが、それからは縁が無く、やはり、無理しても全部買うべきだったと、チョピリ後悔しています。演奏内容が良いだけに。
LIVE ON MOUNT MERU / COLTRANE & DOLPHY
HISTORIC PARFORMANCE 5
JOHN CORTLANE (ts ss) ELIC DOLPY (as fl bcl) McCOY TYNER (p)
REGGIE WORKMAN (b) ELVIN JONES (ds)
1961. 11. 23
My Favorite Things (Two)、Blue Train、Naima(Two)、Impressions(Four)
BLUE TRAIN 1963 / JOHN COLTRANE
1963. 10. 22
「ORANGE COVER」
Mr.P.C.、Traneing In、Spiritual、I Want ToTalk About You
本作には、コルトレーン・カルテットの動的・静的の両面の演奏が片面ずつ入っている。‘Mr.P.C.’では、エルヴィンの乱舞とわめき声の挑発に乗ってコルトレーンがマイクを離れ、エルヴィンに近づきdsと激しくやり合ったため、一時マイクOFF状態となる怒涛の演奏。
‘Spiritual’では、タイトルとおり、あの名演奏‘Dear Lord’に通じる精神性溢れるプレイを展開し、エルヴィンが思わずうめき出すあたり、圧巻です。
‘I Want ToTalk About You’では、さすがお手の物、味付けの妙をみせ、最後にみせる長いカデンツァは、やや常套フレーズが気になるものの、自信溢れるプレイに圧倒されます。
* カラー・カヴァーに載っている白い紙は、メンバー、曲目等のデータをタイプで打ったものです。
ps 他の三枚のデータは次の通りです。
1.「WHITE COVER」 LIVE ON MOUNT MERU / COLTRANE & DOLPHY (HISTORIC PARFORMANCE 1)
1961. 11. 23
* Impressions(Two)
1963. 10. 22
2.「BLUE COVER」 BLUE TRAIN LIVE ON MOUNT MERU Vol.1 / JOHN COLTRANE
* Bye Bye Blackbird、Mr.P.C、The Inchworn
1962. 11. 19
3.「YELLOW COVER」 BLUE TRAIN LIVE ON MOUNT MERU Vol.2 / JOHN COLTRANE
1962. 11. 19
(5/23)
ふらりと立ち寄った地元の廃盤屋の新入荷コーナーで本作を見つけた。やはり偶には覗くものだなぁ、と思って手にとってみたが、前述の「RED COVER」と「ORENGE COVER」と、どこか違うのである。良く見るとデータの記載がワープロで綺麗に打ってある。最初に出回った時はタイプライターで粗末に印字されていて、その時期(70年代の初め?)には、ワープロはまだ無いはず。こんな一種の海賊盤にも再発もの(ひょっとしてダブル海賊盤か?)が出るのか、と呆れて買うのを止めたが、そこまで拘る事も無いか、と思い直し、翌日になって購入した。
「BLUE COVER」なのにグリーンのケント紙のカヴァーである。最初はブルーだったのか、どうかは失念しました。また、無地のレーベル部分にあるはずのEP盤アダプターよりやや小口径のミゾもない。まぁ、つまらない事ですが。
さて、中身はどうかと言えば、62年型コルトレーン流ハードバップ(?)が聴かれる。‘Mr.P.C’ではエルビンの怒涛のドラミングが炸裂するが、なんと言っても自信満々のトレーンのプレイは圧倒的です。ほどほどにしたら、と意地悪でも言いたくなる程です。海賊盤ライブ物の楽しみはちょったした意外性とかハプニングなんかを期待するものだが、まとも過ぎて「RED COVER」と「ORENGE COVER」に比べ面白みに欠けるかもしれませんね。