ちょつと一息

(2)  Schwann (シュワン)

July 1972 号

70年前後、東京、大阪地区はともかく、それ以外の地区では、ジャズの輸入盤を揃えているレコード店は少なく、僕がよく利用していた地元の店の人に相談したところ‘Schwann’というアメリカから出ている月間レコード(テープ)カタログから、欲しいレコードをオーダーしたら、と勧められ、ちょくちょく‘Schwann’購入し,読んでいました。
だいたい、270ページぐらいのカタロクであるが「クラッシク」が180ページほど占め、
「ジャズ」は巻末の僅か20ページそこそこしか載っていない。こんなところにも、音楽業界での「ジャズ」の位置付けが良く判ります。
現在でも、発行しているのか、知りませんが、押入れを片付けていたら、一冊だけ残っており、懐かしくなり、暫くの間、掃除も忘れ当時を思い出していました。
入荷するまで確か?エアメールの場合は、2週間前後、シーメールの場合は、3ヶ月前後、かかって、経費がエアメールが800〜1,000円、シーメールが300〜500円だったと記憶していますが、自信はありません。時間はかかっても安いシーメールを利用していましたが、何度オーダーしても、在庫無し、で入荷されないケースが多く、暫くして、止めてしまいました。我慢して、続けていたら、と思う今日この頃です。

最初にオーダーしたレコードが本作。今では万人の認める名盤ですが、当時は、それほどでもなかったような気がします。と、言うのも、モブレーへの評価があまり高くなかったのです。勿論、ベスト作の一枚という評価は、有りましたが。
さて、届いたこのレコードは、コーティングされた厚紙のジャケットで、色、デザインもいかにもブルーノートらしく、見ているだけで、嬉しくなってきました。
内容は、既に聴いて知っていたので、その場でかけながら、レコードを物色しているとこれを聴いていたあるお客が、係員に何やら訪ねていて、どうもこのレコードを買いたい、と言い出したらしく係員は、事情を説明し、オーダーを採っていました。なんとも、気持ちがよかったなぁ。
なお、
1972年6月のSchwannには、もう本作は、載っていなく廃盤扱いになっているので、この‘SOUL STATION’を手にいれたのは70か、71年頃となります。

「溝」なしのNY盤なので、2ndプレス以降でしょう。カタログでは、すでに全部ステレオNOで記載されていたが、届いたものは、モノラル、今となっては、ラッキーです。中袋は39〜66年、27yearsでした。また、「RVG」の刻印は、機械打ちです。「音」ですか?結構、イケてます。

また、コーティングされたカヴァが見事で眩しい。

チョット信じられないかも知れないが、この‘BLUES ette’も地元の店には置いてなく、オーダーで手に入れました。これも店で流していた所、あるお客が‘これは、イイ’とか、女店員までが、‘このテナー、いいわー’(?)なんて言って、随分盛り上がったものでした。昔は、よかったねー、アット・ホームで。
なお、
このレコードは、72年6月の時点では、ちゃんとカタログに載っています

SAVOYは、REDの「溝」がオリジナルなので、僕が入手した
このレコードは、「緋色」(実物はもっと深みがあります。色補正が
上手くいきませんでしたので、悪しからず)なので、2ndでしょう。
3rdプレスは「マルーン」と記憶していますが、如何でしょうか?
また、「RVG」の刻印は、機械打ちです。




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